雅楽

初めまして。

雅楽(ががく)は日本の民芸品を販売しています。

当店は空港から近いホテルに店舗があり、海外のお客様も多く

日本の方は「外国人向けね」と素通りされる方もおられますが

和雑貨は本当に美しいので、是非日常で使って頂きたいのです。

例えば、文具コーナーの一筆箋は綺麗な和紙で作られたもので

縦書きの一筆箋こそ日本人にお使いいただきたいと思います。

私は雅楽が開店する10年ほど前に就いた仕事で和雑貨と出会い

仕入から販売に至るまで、いろいろなことを学びました。

その仕事を通じて、取引先とも前職の会社とも新たにご縁を結び

前職と同じスタッフの協力を得ながら

雅楽を営業できることが心からありがたいことだと思ってます。

海外の方に由来を問われ、日本人として身近にあるものなのに

言葉にして説明できないことがあります。

その説明ができたとしても、生活環境や文化が違うと

うまく伝わらないこともあります。

文化や考え方を説明するときに、背景を含めてお伝えし

言葉のラリーとお互いの想像力でなんとか通じたとき

共感を得たときに、安堵と感動でいっぱいになります。

その橋渡しをしてくれた民芸品は、継ぎ手が本当に少なく

ご高齢であったり少人数で細々と民芸品を作られていると聞きます。

とても素晴らしいものなのに消えてしまうかもしれない。

いっときは自分が職人になろうかと思ったほどでしたが

そのとき歌舞伎の海老蔵さんが、番傘をバックアップされるという

記事を読み、心から感動しました。

私も自分ができることをやろう

販売を通じて少しでも誰かの役に立てたら

また何かのきっかけになってくれたら、という思いがあります。

前職にいた数年前から、短いトレンドの商品ばかりが入れ替わり

ロングセラーが少なくなったことに気付きました。

そこにコロナ禍で、世界中の人の生活も考え方も激変しました。

そんな状況下でも変わらず続くもの

どんな小さなことでも続けている人がいること

その続けるということが とても尊いことだと思うのです。

込められた心に出会う時に感動が生まれます。

手にされた民芸品のエピソードを含め、出会えたこの旅を

どうか優しく思い出していただけますように。

Wish happiness for all people with gratitude

末尾ながら、お客様を始め、お世話になった全ての方

何より信頼を置いている当店のスタッフに心から感謝を込めて

横山拝